甘味料
どんな御馳走を腹一杯食べても、最後に出てくるデザートには子供のように心が躍るものだ
戦中、戦後は物のない時代で、食べ物でさえ事欠く時代だったが、甘いものに対する要求は強いものだった
戦時中の砂糖は配給制(実際はほととんど配給されていない)、また戦後は市場に出回っていても、値段が高くて手に届く物ではなかった。砂糖の代用品としてはズルチン、チクロ、サッカリンNa、また甘ければよいということでニトログリセリン(狭心症の薬やダイナマイトの原料)までが甘味料として使われていた
時は変わって砂糖が潤沢に出回るようになると、健康志向のために砂糖類に代わり低カロリーの糖アルコールや食品添加物の甘味料などが使われるようになった
食品添加物の甘味料には、指定添加物と既存添加物がある
天然(食品など)に存在しない甘味を化学的(人工的)に合成したものを人工甘味料と呼び指定添加物に分類する
いろいろな草や木や根などから甘味を抽出したり、酵素処理などをしたものを天然甘味料とも呼び、既存添加物に分類するが、ナトリウム塩などと反応させたり水素添加すると指定添加物になる
甘味料はそれぞれ違った質の甘みや強さがあり(砂糖の何千倍の甘さのものもある)食品に応じて使い分けたり、複数で使ったりする
複数で使うのは甘味料によって甘味に持続性があるもの、すぐに甘味を感じる即効性があるもの、じわっと甘味が出てくるもの、臭いや苦みなどをマスキングするもの、また塩馴れや酢馴れに効果があるもの、それらを組み合わせて使いわける
甘味料によって、非う食性(虫歯にならない)、抗う蝕性がある