食品46-8   食品添加物関連用語

食品46-8 酸味料(さんみりょう)  
食品46-8 pH調整剤
食品46-8 かんすい 食品46-8 唐灰汁(とうあく)
食品46-8 イーストフード 食品46-8 膨脹剤(ぼうちょうざい)
食品46-8 膨張剤(ぼうちょうざい) 食品46-8 ベーキングパウダー
食品46-8 ふくらし粉 食品46-8 凝固剤(ぎょうこざい)
食品46-8 豆腐用凝固剤 食品46-8 豆腐凝固剤
食品46-8 ガムベース 食品46-8 チューインガム軟化剤
食品46-8 固結防止剤 食品46-8 光沢剤(こうたくざい)
食品46-8 苦味料(にがみりょう) 食品46-8 苦味料((くみりょう)
豆腐用凝固剤(Rich powder)
豆腐用凝固剤(Rich powder)

   酸味料は五基本味の一つである酸味を食品に付けて、味覚を向上させる。食品を美味しく、また食欲増進させ、消化吸収を助けるための食品添加物である。酸味料として使用するものは有機酸などで、柑橘類に含まれているクエン酸、りんごに含まれているリンゴ酸、ぶどうに含まれている酒石酸、ヨーグルトの酸味などの乳酸、蜂蜜やワインに含まれているグルコン酸、そしてコハク酸、酢酸(氷酢酸)またリン酸などが代表的な酸味料である
    酸味料はそれぞれ異なった酸味を持っており、それに適した食品に使用する。また食品のpH(酸度)を調整するためのpH調整剤としても使われるものもある。そして酸味料の酢酸、酢酸ナトリウムなどは静菌作用もあるので日持ち向上剤としての用途がある
   食品での表示は一括名表示で「酸味料」であるが、「物質名(○○)」で表示することもある

   食品のpHが適当な範囲にあると、品質や色調が安定して変色防止などが出来る。例えば缶コーヒーにはコーヒー、砂糖、香料以外に牛乳、全粉乳、脱脂粉乳などの乳成分が多く使われている。乳成分はpHの低下によって変性・沈殿や分離などが起きることがある。これを防ぐためにpH調整剤の 炭酸水素ナトリウムを使う 
   サボテンに寄生するカイガラムシ科のエンジムシを乾燥させた天然色素のコチニール色素がある。この色素は酸性食品では橙色、中性では赤色で、使った食品にタンパク質があると紫になる。餡の製造には何も問題が生じないが、赤色として使用する時pH調整剤として酒石酸ナトリウムなどを使って色相を安定させる
   また食品のほとんどのpHは酸性である上に、保存料、酸化防止剤、日持ち向上剤の食品添加物の多くは酸性下で効果を発揮する。そして食品のpHが4~5の酸性下領域だと細菌などの活動が低下する。だから日持ち向上剤の効果を充分に発揮させるために食品を酸性下領域に調整してから使用する
   しかしpH調整剤の中には食品を酸性領域にする添加物だけでなく、アルカリ性領域に作用するpH調整剤もある。炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウムなどがpH調整剤として認められている。「pH調整剤」または物質名「○○」で表示こともある

    「かんすい」は一般的にはアルカリ剤で、麺に使うと強い腰とつやを与え、小麦のフラボノイドに作用して中華麺独特の卵黄色と香りになる。  昔は粗悪なかんすいが出回っていたために未だに「かんすい」を嫌う人も多く、代用品の「卵殻焼成カルシウム」などがある。卵殻焼成カルシウムは「かんすい」として認められていないので中華麺とかラーメンと表示することはできない 
    かんすいの定義は「炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム及びリン酸のカリウム又はナトリウム塩のうち1種類以上使う」である。食品の表示では一括名表示で「かんすい」である
「    唐灰汁(とうあく)」はちゃんぽん麺に欠かすことが出来ないかんすいで、中国奥地の鹹水湖から採って長崎などで使用していた。健康に害を及ぶす粗悪なものが 出回ったために、現在は許可制である
    炭酸ナトリウムや炭酸カリウムが主成分でちゃんぽん麺以外に、餃子やワンタンの皮などにも使う

    パンの製造時に使う酵母をイーストと呼ぶが、イーストの餌(栄養源)として使われるのが「イーストフード」である。 塩化アンモニウムなど16種類が認められおり、使用するイーストフードによってパンの食感、ボリューム感、ソフト感、そして風味や香りなどの違いが出るので3~4種類混ぜて使うことが多い。食品の表示では一括名で「イーストフード」または物質名

   膨張剤はパン、饅頭、蒸し菓子などに使い、パンなどをフックラと膨らませて見た目や食感などを良くする。加熱すると発生するガスによって生地が膨らみ、熱の通りが良くなる。ガスの発生剤として炭酸水素ナトリウム(重曹)や、塩化アンモニウムなどがあり、種類によって炭酸ガスやアンモニアガス生じる。炭酸水素ナトリウム(重曹)を使用すると、アルカリ性であるために、生地が薄い茶色にまた独特の臭いが出る。それらを防ぐために酸剤を使うと、生地は白くて臭いもなく、均一な発砲をする
    またガスの発生の仕方もいろいろあり即効性(低い温度でガスを発生)、遅効性(高い温度でガスを発生)、持続性(長時間に渡ってガスを発生)、食品に応じて複数を組み合わせてを利用する。表示は一括名で「膨脹剤」「膨張剤」「ベーキングパウダー」「ふくらし粉」

   豆腐は戦前豆腐用凝固剤のにがり(塩化マグネシウム)を用いて作っていた。 しかし戦闘機などの機体のジュラルミンにはにがりが必需品だったために、軍需品として国はにがりを供出させたのである。市場にはにがりが全く無く、代替品の硫酸カルシウム(澄まし粉)を豆腐に使用していた
   戦後市場ににがりが大量に出回ったが、ほとんどの豆腐屋は硫酸カルシウムをそのまま使用し続けた。これは硫酸カルシウム豆腐とにがり豆腐との味を比較しても遜色なく、使いやすさが支持されたからである。20年ほど前からスーパーの大型化と多店舗展開とが相まって、大量生産が出来て保存性がきく豆腐が必要となった。その結果凝固剤の「グルコノデルタラクトン」を使った充填豆腐が大量に出回るようになった
    そしてその後塩のにがりブームの影響もあり、消費者のにがり豆腐への関心が高まった。 しかしにがり豆腐製造には熟練した技術力が必要で、にがりだけでは豆腐を作ることは大変困難なことであった
   ある大手家庭用品メーカーが、にがり(塩化マグネシウム)を油脂でコーティング(加工)することによって、にがり豆腐を大量に簡単に生産出来る凝固剤を考えた。スーパーで見かける豆腐や油揚の多くは、このにがりを使用した豆腐や油揚である
   表示は「凝固剤」「豆腐用凝固剤」または「塩化マグネシウム含有物(にがり)」「塩化マグネシウム(にがり)」に限ってにがり併記が出来る

安全な固結防止剤を使った塩
安全な固結防止剤を使った塩

   ガムベースは長く噛んでも溶けなく、適度の弾力性と粘性を持っている基材、すなわちガムを噛んで口に残るものである。ガムベースには植物性樹脂のチクル、ジェルトン、酢酸ビニル樹脂などがある
    チューインガム軟化剤はガムの噛み心地を調整するためのものグリセリン、ソルビトール、プロピレングリコールの3品目が指定されている

   粉末食品の中には吸湿性が高い物が多く、吸湿すると流動性がなくなったり、だま(固まり)になったりする。代表例として塩があるが、塩は湿気を帯びやすいために無害な炭酸マグネシウムを塩の固結防止剤と使用していた。使用すると流動性が損なわれず、いつまでもサラサラとした質感を保つことが出来る
   諸外国では塩の「固結防止剤」にはフェロシアン化物を使用していたが、日本では安全性が確認されていないことを理由に不許可であった。2002年固結防止剤にフェロシアン塩が使った塩が日本の市場に出回り、回収騒ぎになった。しかし調査すると塩だけでなく、フェロシアン塩を使った輸入食品が大量に販売されていることが判明した
   厚生労働省は海外での使用実績があることを理由に、またJECFAはADI以内であれば安全であると評価していたので、食品添加物としてフェロシアン化物をスピード認可した。食品での表示は物質名で「○○」

   光沢剤としてはミツロウ、パラフィンワックス、シェラック、植物ワックスなどがある。これらは水に溶けにくい性質があり、菓子や果物の表面に皮膜を作って光沢を与えるのが主の目的である
   防湿・保湿効果などもあり、糖衣菓子、キャンディー、チョコレート、コーヒー豆、ガム、果物などに使われている。食品表示では一括名表示が認められており「光沢剤」または物質名表示で「○○」

   お茶やコーヒーなどは濃いと、また苦みがかち過ぎるととても飲めるものではない。でも適度な苦みは美味しさを感じるだけでなく、胃を刺激して食欲を増進させる
   苦味料は食品に適度な苦みを与えるもので、コーヒー豆から抽出した「カフェイン抽出物」、グレープフルーツの種子、果皮、果汁から抽出した「ナリンジン」などがある。食品での表示は一括名表示が認められており、「苦味料」又は物質名で「○○」