食品10-2 海水魚
食品10-2 |
鰯(いわし) |
食品10-2 | 真鰯(まいわし) |
食品10-2 | 潤目鰯(うるめいわし) | 食品10-2 | 片口鰯(かたくちいわし) |
食品10-2 | 干鰯(ほしか) | 食品10-2 | 鯵(あじ) |
食品10-2 | 真鯵(まあじ) | 食品10-2 | 縞鯵(しまあじ) |
食品10-2 | 室鯵(むろあじ) | 食品10-2 | クサヤムロ |
食品10-2 | クサヤモロ | 食品10-2 | 青ムロ |
食品10-2 | 鯖(さば) | 食品10-2 | 鯖の生き腐り(さばのいきくさり) |
食品10-2 | 真鯖(まさば) | 食品10-2 | ヒラサバ |
食品10-2 | ホンサバ | 食品10-2 | ゴマサバ |
食品10-2 | マルサバ |

「鰯(いわし)」は群れをなす回遊魚で、日本では漁獲量が大変多い大衆魚である
日本ではマイワシ(ま鰯)、ウルメイワシ(うるめ鰯)、カタクチイワシ(かたくち鰯)などが出回り、値段も安く、味もよい
DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を大変多く含んでいる。 腐りやすい魚で、また輸送技術が未熟だったために、なま物が出回る地域は限られていた
市場には体長が10cm~30cmの大きさのものが出回っており、刺身、塩焼、てんぷら、フライ、煮付けなどに使う。またしらす干し、煮干しなどの原料に、養殖魚などの餌であるフイッシュミールに、江戸時代には干鰯(ほしか)と呼ばれていた肥料にした
外国では小鰯をサーディーンと呼んで油漬にしたり、カタクチイワシの仲間をアンチョビーと呼んで塩蔵オイル漬にしたりする
「真鰯(まいわし)」は全体的に青灰色、腹は銀白色、体に黒色の斑紋がある 沖縄を除く各地で獲れる魚で、漁獲量は1980年代では450万トン、現在は10万トンを割る状況で値段が高騰しており高級魚とも呼ばれている。刺身、てんぷら、フライなどに使う
「潤目鰯(うるめいわし)」は眼を保護するための透明な膜である脂瞼(しけん)で覆われている。そのため眼が潤んで見えるのでウルメイワシと呼ばれている 本州以南で獲れる魚であるが、脂が少ないために干物としての利用が多い
「片口鰯(かたくちいわし)」は背が黒い藍色で腹は銀白色をしており、体長は10cm~15cmほどになる。目刺、しらす干し、ごまめ、たたみいわし(畳鰯)などに利用する
「干鰯(ほしか)」は鰯から脂を搾って干した肥料。江戸時代綿の栽培の追肥に使われたもので、綿一本に対して干鰯一匹を土の中に差し込んで使用した
「鯵(あじ)」は温帯から熱帯に生息しており、15cm~40cm程のものが市場に出回っている 背の青い魚であるが味もよく、家庭ではよく使われている
生のまま刺身、たたき、塩焼に、またフライや煮物にしたり 干物にして食べたりする。日本では市場に出回っている品種はマアジ、シマアジ、ムロアジなどがある
「真鯵(まあじ)」は単にアジとも呼ばれ、漁獲量も多く、味もよいので家庭でもよく食べる魚である 本来大衆魚であるが脂が乗り、個体数が少なくて大型で、特定の地域の鯵を各地でブランド化している 代表的なものとして大分県の関あじが有名である
「縞鯵(しまあじ)」には体側中央に走る鮮やかな黄色い縞模様があり、体長は1mに及ぶものがある。養殖物もあるが、高級魚として扱われるために刺身やすし種、煮つけ、塩焼などに使う 刺身、たたき、なめろう(みそたたき)、フライ、煮物などにする
「室鯵(むろあじ)」はアジ科ムロアジ属の総称で体長は40cm、脂肪分が少なく血合部分が多いために加工に使われることが多い。クサヤ、干物、また鯵節(ムロ節)にする
「クサヤムロ」は「クサヤモロ」または「青ムロ」とも呼ばれ、体長は40cm青い線がある。鮮魚としての流通量はほとんどなく伊豆諸島では高級くさやの原料として使う

「鯖(さば)」はイワシなどとともに青魚の代表的なもので、DHAやEPAなどの不飽和脂肪酸を大変多く含んでいる
関サバのようにブランド化した値段が高いが美味しい鯖もあるが、一方輸入の鯖も多くなった
しかし「鯖の生き腐り」と形容されるように腐敗が早いため、鯖を保存するための技術が発達し〆鯖、鯖鮨、ばってら、へしこ、干物、鯖節などが各地で考案された。塩焼、刺身、塩鯖、鯖の味噌煮、鯖の竜田揚げ、鯖のいり焼き、船場汁などに利用されている
日本海近辺で獲れるものには真鯖(まさば)とゴマサバなどがある
「真鯖(まさば)」は「ヒラサバ」とか「ホンサバ」とも呼ばれ、体は紡錘形、背には青黒の波紋があり、体長は40cm程である
「ゴマサバ」は「マルサバ」とも呼ばれ、腹面には胡麻状の黒い小さな点がたくさんある。各地で水揚げされるが回遊魚であるため、獲れる時期(港)によって鯖の脂ののり方が違う