8.リン酸塩は悪物なのか

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    「リン酸塩」は保水力結着力を強め食感が良くなるが、過剰摂取するとカルシウムの吸収を妨げ、骨粗しょう症の原因ともいわれているため、自社のハムソーセージ類から排除した」と某コンビニチェーンリン酸塩との決別を宣言しました
    この危険視されているリン酸塩についてすこしお話しましょう
   リン酸塩には天然に存在しない、すなわち食品添加物由来縮合リン酸(ピロリン酸○○、ポリリン酸○○、メタリン○○)と、食品添加物由来や自然由来オルトリン酸があります

   オルトリン酸は魚類、大豆肉類などのたんぱく質乳製品、豆類穀類練り製品など、また生鮮食品にも加工食品にも大量に含まれているのです。そのためミネラルであるリンは不足することなく、過剰摂取が危惧されています
  過剰摂取の弊害として腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などがあります。またリンカルシウムなどとともに骨や歯を形成する成分として、またエネルギー代謝や脂質代謝に大きく関与しています 平成18年の国民健康・栄養調査によりますと、リン摂取量は男性では1076mg、女性は940mg、カルシウム摂取量は540mgです。ただし加工食品に添加したリン酸塩からのリンは含まれていません

   リン酸塩の食品用途は多岐にわたり、中華麺かんすいとして使うと中華麺独特の弾力性のある柔らかいにしたり、小麦粉中のフラボノイド色素に作用して卵黄色にしたりします
  また清酒ワインなどの醸造では酵母の餌としても使用されます。しかしこの場合は酵母が食べてしまいますので、清酒ワインでの残存はなく表示はされません
   ハムソーセージなどの原料の食肉、蒲鉾はんぺいなどの原料の魚肉などに微量添加することで、肉と肉の結着性を、保水性を高めたりして食感をよくします
   プロセスチーズチーズフードには乳化として、ビスケットドーナツ等の菓子類などの膨張剤として、またコーラ酸味料などとしても広く使われています

   栄養学者が推奨するのはリンカルシウムが2:1~1:1が理想形です。しかしカルシウムなどのミネラルには吸収率なるものがあり、食品にどの様な形で存在しているかで吸収率が変わり、接食法を工夫することが大切です
  特に歳を重ねると、運動不足などによりカルシウムの吸収が悪くなりますで、積極的なカルシウム摂取が必要です

  そこまでお客様の身体の事を本当に某コンビニが考えるなら、リン酸塩を使用している自社以外のハムソ-セ-ジそして蒲鉾、はんぺん竹輪コ-ラ類ラ-メンプロセスチ-ズなどの販売もやめるべきです。また生鮮食品にも加工食品にも自然にオルトリン酸が生じていますので、店先から排除すべきでしょう。でも現実的には不可能な事ですね
   売らんがための自社のハム・ソーセージ類からリン酸塩を排除」という、先程のコンビニチェーンのキャッチコピーは小手先の策と非難されています
  それよりも積極的なカルシウム摂取キャンペーンを推し進めた方が消費者のためにもなるし、会社のイメージアップになるのではないでしょうか・・・・・
   塩学入門Ⅱの「市販の塩に含まれる不溶解分と硫酸カルシウム(石膏)」を参照