第三章 私の名前は化学塩 351

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第五節 自然塩は海水や血漿に似ているか

 青い海株式会社の元社長の知念隆一氏は「塩伝説」(ゆうエージェンシー)で「食塩はイオン交換膜法により、海水に含まれていたニガリ分、つまりマグネシウムを中心とした微量元素がほとんど入っていない化学塩である」と吐き捨てるような論調で述べています
  そして、岡山大学医学部で行った
自然塩と化学塩(食塩)で作った二種類の生理的食塩水に(薄い食塩水で体液や血液と同じ浸透圧)、生きたカエルの心臓を切り取って入れた観察実験を紹介しています
  その結果を知念氏は「自然塩ではカエルの心臓は生きていたが、化学塩(食塩)の方は心臓が止まり、カルシウムやマグネシウムやカリウムを少量加えたら、再び心臓が生き返った」と自然塩を称えています

  彼は「この実験は、ナトリウム以外の微量ミネラルが一緒に働くことが大切であることを示している」と結論付け、「微量ミネラルが豊富な塩を水に溶かせば、それは海そのもので人の血液や体液と驚くほど似ている」と説明しています
 
また自然塩を支持する学者、医学者、フードジャーナリスト、自然塩業者は「人間は海からやってきた。だから自然塩は海や人の体液の成分に似ている」とか、「食塩と海水や自然塩とも似ていない」とか、「私たちの体液は自然塩と同じ成分である」とか、「自然塩は海水そのものだから、血漿などと成分がすべて等しい
  けれどもイオン交換膜塩はナトリウムと塩素だけなので、血漿などと成分がまるっきり違う」とも言い、「自然塩は、
海水血漿の成分をはじめ何もかも似ている」と実しやかに言います


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 また医学者の中には戦争中の医薬品不足時に、リンゲル液の代わりに海水を注射した話が出てきます
  真島氏は軍医として戦場に赴任するとき、「手近にリンゲルがなければ、海水を三倍に薄めて打て」と教えられたと著書に書かれています
  また中嶋氏は「海が汚染されていなかった時代には、海水をそのまま水で薄めて、リンゲルの代わりに注射していた」と述べています

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