第三章 私の名前は化学塩 365

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「月刊現代」などは統計上の数値を利用して「特に精製塩(食塩)とともに育った年代(四十代、五十代が、生活習慣病で次々と倒れた(死んだ)」と説明しています

  しかし次々と倒れている割には平均寿命が
1970年から毎年延び続けています
  表
3-18を別の見方をしますと「イオン塩(イオン交換膜を利用した食塩や並塩のこと)を長期間摂取するにつれて、日本人の平均寿命が延びた」とも言えます
  とくにイオン塩である食塩、並塩のシェアーが九割以上あった*
1970から*2000(イオン塩は1972年から製造・販売)を見てみますと、この三十年間で女性は約10歳、男性は8.4
歳も平均寿命が延びているのです

  でも「世界一の長寿国」になっても、病気で長期間寝たきりでは幸福な長寿とは言えません
  新聞や
TVなどでは寝たきり老人の話がよく報道され、看病疲れで発作的に老人を殺してしまった話も少なくありません。日本人が長寿なったために、寝たきり老人が諸外国より多いようにもとれる話です


   しかし事情は少し違うようです。日常生活に介護を必要としない、心身ともに自立した活動的な状態で生存出来る寿命を平均健康寿命と言います
  この平均健康寿命でも日本はWHO加盟
192カ国中で第一位の76.0歳となっています(表3-19参照)
  自然塩学者などは、精製塩
(食塩)摂取の影響で生活習慣病に罹患し易くなり、その結果日本人は短命になるようなお話でした
  しかし実際は世界で一番長寿を誇る民族だったのです。そして他の国と比較しても、病魔に倒れて介護を必要とする「寝たきり」になる年数も少なく、老後も元気な生活が一番エンジョイ出来るのは日本人だと証明された数字でもあるわけです
(参照3-20)


イオン塩である食塩や並塩は生活習慣病の起因になるものでなく、摂取しても危険性がないと「平均寿命と健康寿命」「塩と疾病の関係」が雄弁に物語っていると言えるのではないでしょうか
  そもそも食塩や並塩が生活習慣病の起因説や、自然塩が生活習慣病を防いだりする薬効説は、荒唐無稽の話と一笑に付されてもおかしくありません
  日本人が長寿になった大きな原因は、所得が増えて食生活がすなわち栄養状態が大幅に改善され、精神的にもゆとりが出来たことを挙げる事が出来るでしょう
  また非衛生的な食品が市場から自然に淘汰され、医療技術の飛躍的な進歩や予防医学の発達なども大きな原因だと思われます

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