第三章 私の名前は化学塩 381

  元青い海の社長であった知念氏は「イオン交換膜は石油系の膜を使っており、また海水を重油で炊いて結晶を作っているので、石油製塩と呼ぶ事が出来る」と著書で食塩を石油製塩なる言葉を用いて皮肉っていました
  「その上このような
イオン交換膜塩を食塩として食べさせられているのは、世界は広しといえども日本だけである」と食塩摂取の危険性を指摘・非難しています

  そして「シママースは沖縄の建築廃材を利用して塩を炊いていたので、資源エネルギー賞まで受賞した」と薪で塩を炊いていることを強調していました。
  薪はガスや重油などよりも炎の遠赤外線の放射が多いので、まろやかでコクのある品質の塩を作ることが出来ると言われているからです
  しかし時代の要請はかわるもので、リサイクルするのが日本のような資源のない国の美徳とまで言われていました
  近年は物を燃やすと、特に廃材やごみを燃やすとダイオキシンが大量に発生することが分かったのです。現在はシママースの塩は廃材でなく、石油である重油バーナーなどに変換して塩を炊いているようです
(現在は石油系の膜の逆浸透膜利用した塩もある)


  イオン交換膜は石油系の樹脂で出来ていますが「赤ちゃんのミルク」「ビールの水」「果汁の酸味抜き」「減塩醤油」など多くの食品に利用されています
  安全性が求められる赤ちゃんのミルクやビールの水に使われるくらいですので、危険性は全くありません

  この膜の安全性をとやかく言う人が多いようですが、食塩に対して悪意を持っている人か、それとも科学音痴の人の戯言でしょう。このイオン交換膜を利用した製塩は日本だけでなく、韓国、台湾、クウェートなどでも行われています(イギリスでも実験的に行われているようです)

  ミネラルは私たちの体内や海水ではイオンの形で存在します
  前述しましたように水が高い所から低い所へ流れるのと同じ物理的作用で、イオンの移動によって濃い海水を作るのです
  化学塩と呼ぶ人がいますが、食塩は海水の電気分解でもなければ、化学合成でもありません

 食塩が「化学合成で作られた化学塩としての危険性」、「海水を電気分解して出来た塩の危険性」などの非難はいわゆるデマで、そのようなデマを平気で流す人の人間性が疑われるのです
  また製塩時に食用の塩酸を少量使用しますが、これは製塩器具などの管に缶石
(水垢)が出来るのを防ぐために使用するものです
「劇薬の塩酸が使われている」とギャーギャーわめいて指摘している人もいますが、そもそも私たちの胃の成分も塩酸であることをお忘れなく!

 

*図をクリックすると拡大します
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第八節アサリの開口は身体に良い?

 自然塩の素晴らしさを私たちに伝えるために、アサリの開口実験がテレビなどでよく放映されたものです
  この実験は海水に近い濃度の塩水を作り、その中にアサリを入れて開口を調べるものです
  二つの塩水を用意しますが、一方の塩水にはイオン交換膜利用の塩(食塩であると思う)を溶いた塩水、もう一方は自然塩を溶いた塩水で
  数分後には自然塩を溶いた塩水のアサリのほとんどが口を開きますが、 食塩を溶いた方の塩水はほとんどのアサリが開口しないという結果が出るのです
  よってこれが自然塩のパワーであり、ミネラルが如何に大切かを問う実験であるとまとめ、自然塩が私たちの身体によい影響を与えていると、締めくくるパターンの番組が多く見られました
 


 3-21はサンエス研究所の工学博士杉田氏が行った、アサリの開口実験のデーターです
  いろいろな種類の塩を水分補正して海水の濃度に近い塩水を作り、その中に
10個のアサリを入れて、三時間後の開口の経過を四回調査したものです
  この実験から考察しますと、
NaCl純度が低いと開口率が高く、高いと開口率が低いことが分かります

 

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