第二章 塩の作り方を知っていますか 232

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   2-1を利用してイオン交換膜製塩法について、分かりやすく解説してみましょう。

  イオン交換膜は粉ミルク、減塩醤油、水、ジュース、砂糖、ビールそして注射液などの製造時にも利用される膜で、いろいろな食品分野で更なる利用が期待できる前途有望な膜なのです

   この製塩方法はきれいな海水を採取することから始まりますので、工場は生活用水によって汚染されにくい人里離れた場所にあります。採取した海水はゴミなどの浮遊物を取り除き、濁りが水道水の十分の一になるまで濾過を繰り返してやります
  そしてこの海水をプラスとマイナスのイオン交換膜が、交互に多数並んだ水槽に入れて電流を流してやるのです(水槽の両端に+と-の電極が設置してある)
  海水や人の体内ではナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、及び塩化物などは
Na Cl-  K+   Ca2+   Mg2+  SO2- などのイオンの形で存在しています。その性質に着目した方法で、イオンの力ですなわち物理的作用によって海水を移動させて、濃い塩水を作る方法なのです

 

 電流を流してやるのはイオンの力だけでは移動が遅く、濃い海水を作るのに時間がかかりすぎるからです
 このイオン交換膜ですが、目に見えないほど小さな穴が無数に開いています。有益なミネラルなどはイオンの形ですのでこの穴を通ることが出来ます。しかし環境汚染物質、環境ホルモンなどの化学物質、石油、農薬などの大きな分子はこの穴を通過することが出来ません。イオン交換膜は海水の身体に良い物だけを取り入れ、悪い物を弾く篩とも言われている海水濃縮装置なのです
  その濃い海水を温めて、蒸気を何回も利用できる省エネルギータイプの釜である、真空式蒸発缶
(立釜とも呼ばれている)を利用して塩を結晶させます。その後遠心分離機でニガリ分などを調整して、さらに乾燥させてやりますと食塩や並塩ができるのです


  世間で言われているような海水の電気分解でもなければ、また化学物質と化学物質との合成でもありません。ニガリ分を塩に残そうと思えば十分残すことも出来ます。けれども使い勝手をよくするために、あえてニガリ分を落として乾燥させたのが食塩なのです

遠心分離器・・遠心力を利用して塩と水分やニガリに分ける。洗濯機の脱水機の様な物

 

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