第二章 塩の作り方を知っていますか 234

3いわゆる自然塩

    このホ-ムペ-ジではネットなど利用塩、逆浸透膜塩、噴霧製塩、海水蒸発塩(燃料使用)などをいわゆる自然塩のグループとして扱っています

Aネットなど利用塩
  読者の皆さんはよく勘違いされますが、外国の塩田には真っ白な塩があります。けれども日本の塩田には塩はありません。平安時代からの揚浜式塩田、入浜式塩田にあるのは塩が附着した砂などがあるだけですし、昭和の流下式塩田には濃い海水があるだけでした。日本の塩田は濃い海水を作るための広大な海水濃縮装置だったわけです

離島などのいわゆる自然塩メーカーは、塩田に代わる立体式塩田タワーと呼ばれる海水濃縮装置を使って濃い海水を作っています。内部は竹や笹で作った枝条架式またはネットを使ったネット式で、本来の枝条架式より規模を大きくしたり応用したりしたもので、主に風の力を利用します

 この海水濃縮装置の原型は日本専売公社が完成させたものですが、それを㈱海の精の前身である食用塩調査会などが更に使いやすく工夫をしたものです。この海水濃縮装置の内部には無数の竹や笹、またはプラスチックのネットが張り巡らされており、ポンプで海水をくみ上げて上部から海水をゆっくりと流してやります。海水はネットなどを伝いながら下へ下へとゆっくり流れ落ちてゆき、その間に風などの力で水分が飛ばされて濃縮されるのです。この少し濃くなった海水をポンプで再びくみ上げて・・・、何回も繰り返すと海水の七倍程度の濃い海水になりますので、それを平釜で煮詰めて水分を蒸発させると塩が出来上がるのです。名づけるなら、枝条架式も含めてネットなど利用塩と呼ぶのが適当だと思われます


   今は亡くなられましたが元伯方塩業の松本永光社長の講演会に行ったことがあります。塩の専売批判から始まりJT塩への批判、最後は他社の強烈批判でした。その中で「天日塩にニガリなどを添加した塩は自然塩ではない!おまけにその添加したニガリが中国産で、鉄錆のために赤く塩が染まって最悪だ!」と

 

また「濃い塩水を温室に入れて水分を蒸発結晶させた塩を、高く売っている業者もいる。あんなのは自然でなく不自然だ。そもそも温室で水分を乾燥させたのか、平釜で煮詰めて脱水機などを使って水分を飛ばして作った塩なのか、消費者には分からない」と講演されていました。この発言はキュウリでも茄子でも露地栽培の方が、温室栽培より自然で間違いなく美味しいからでしょう

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