第二章 塩の作り方を知っていますか 235

   このネットなど利用塩はイオン交換膜塩や再製天日塩や岩塩などの輸入塩より、ミネラル分微量ミネラル分が少し多いのが特徴です。大島で作られている製品以外は小規模生産の塩がほとんどです
  これらの製法の中には大変素晴らしい塩がある反面、成分データー面から見て「販売しても大丈夫」と思われる塩もあります。製造現場を訪れたことがある塩の専門家は、一部メーカーの製造工程のいい加減さや、衛生状態の悪さも指摘しています。また中には品質などについての問題点が指摘されている製品も何点かあります


   一つ目はカドミウムが混入している塩です。この塩は台湾が目の前に見える島で作られていますが、島には産業廃棄物施設もありませんし、亜鉛が産出するとは聞いたこともありません。またカドミウムが含まれている添加物や製塩機材などもありません。どのような工程でカドミウムが混入したのか、塩の学者でさえ分からないようです。もしかしたら深刻な沖縄の海水汚染が問題なのかもしれません(亜鉛採掘に伴いカドミウムが産出される。現在はこの塩はカドミウムが含まれていないらしい)

  二つ目はヒ素が大量に含まれている塩についてです。東京都健康局食品医薬品安全部のホームページでは塩について「いろいろな粗悪の塩が流通している」と注意喚起がしてあり、特にヒ素だけを取り上げて注意記述がしてありました

 三つ目は日本調理科学会の「市販の食塩の品質」によりますと、いわゆる自然塩の多くは微量ミネラル超微量ミネラルが他の製法に比べて豊富に含まれています。しかしこれらのミネラルなどの由来が大変気になります。すなわち製塩機材などからの溶出や海水の汚れ由来と思われる製品があることです

   四つ目は、離島や僻地で作られている塩の多くはネットなどの利用したネットなど利用塩です。この製塩で利用するネットは合成樹脂であるため、ネットを加工し易くするために可塑剤などが使われています。その可塑剤が溶け出して塩を汚染している恐れがあると、オーガニックの権威の三好博士などが指摘していました

 

これらの指摘は食品衛生法に違反さえしなければ、日本には塩の規格がありませんので、どんな粗悪な塩でも何のお咎めもありません
  自然塩業者の中には塩作りの経験が浅いために、製造工程や管理のずさんさや衛生上そして安全上の問題のある製品もあり、健康に害を及ぼす恐れのある塩も売られているのが現実です

  そのような代物が
自然塩やスローフードとして、私達に法外な値段で売られているのもおかしなものです。このいわゆる自然塩は一握りの高品質な塩もあれば、塩として不適当と思われる劣悪な塩もある集合体なのです
  製塩所も管理が行届いた製塩所がある反面、衛生法上許されないのではないかと思われる製塩所も多くあるようです。いわゆる自然塩は消費者が良いものだけを選ぶ、目利きが問われる製法の塩なのです


 B逆浸透膜塩(膜利用塩)
 
  逆浸透膜塩はイオン交換膜と同じ石油系樹脂製の逆浸透膜を利用して作ります。この膜を利用した 逆浸透膜塩 には原料の違いによる二種類のタイプがあります。一つは海洋深層水、もう一つは普通の海水(表層水)を原料とした塩です。けれどもこの膜を使うと手作りのイメージがないので、意識的に逆浸透膜の利用を隠しているメーカーも多いようです


 さて海洋学では光が全く届かない深度1000m以深の海水を海洋深層水と呼んでいます。産業利用のための海洋深層水の定義は、深度200m以深を呼びます。ほとんどの業者は取水深度300600mで取水しているようです
  この海洋深層水には低水温、清浄性、富栄養という三大特性があり、飲料水用に脚光を浴びています。また野菜や果物などの農業への期待も大きく、私達の間では三浦半島や知多半島産のキャベツは甘いことで大変人気があります。この甘さの理由は生育時にキャベツが潮をかぶることによって、大変甘いキャベツが出来ると言われています。
海洋深層水を野菜や果物に使うと、糖度
が海水以上にアップする効果が期待出来るようで

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