第二章 塩の作り方を知っていますか 238

  さて自然塩派の諸先生達はいわゆる自然塩の良さを説明するときに、御本には先ほどの自然健康法の世界的な権威のラングレ師がよく登場します
  そのとき「塩化ナトリム純度の高い塩は、ミネラルが欠落しているので身体によくない」と言い、師が自分達の塩を
自然塩として認め、推薦しているかのようなストーリー展開をされています

  しかしラングレ師は「自然塩とは
塩化ナトリウム90%以下(乾物基準)で、加熱工程を含んでいない塩」と定義付けされているのです
  いわゆる自然塩の多くは平釜などを使って塩を結晶させますし、また塩化ナトリウム純度なども考慮しますと、ラングレ氏が定めた定義に当てはまりそうもありません。日本産の自然塩は存在しないのです

 

4岩塩 

ある東京のホテルのステーキレストランには大きな岩塩が入口に飾ってありました。この飾ってある岩塩は全体的に白っぽく不透明で、一部には赤色や黒色の部分も見られます。この色のついた部分は鉄の錆びた色などで、ミネラルと呼ぶより重金属と呼ぶべきかもしれません。このレストランではこの岩塩を削ってステーキの味付けに使うそうです

 岩塩はどのようにして出来たのでしょうか。はるか昔海だった場所が大きな地震などの地殻変動によって、陸地に塩湖としてとり残されました。この塩湖の水分が長い年月をかけて蒸発し、そして大きな地震などの地殻変動によって、この塩の層が地中深く岩塩層として残ったわけです
 
  岩塩層の採鉱方法には二通りあります。一つは一般の鉱山とほとんど同じ方法で坑道を掘り、岩塩層を採掘する乾式採鉱法です。他の採掘方法は岩塩層に二本のパイプを入れ、片方に圧力をかけて水を注入して岩塩を溶解します。そしてもう一方のパイプから溶解した濃い塩水を取り出す溶解採取法です
  採掘した岩塩は水で溶解して濃い塩水にして精製、もちろん先ほどの溶解採取法での濃い塩水も精製します。精製するのは泥やいろいろな金属が含まれており品質が劣るためで、そのときにマグネシウムやカルシウム分などを除去します
  そして真空式蒸発缶(立釜)などで塩を結晶させたものを袋詰めにするのです。

  岩塩を採掘している主な国はヨーロッパ、アメリカ、中国などで、日本では産出されません。日本で販売されているヨーロッパ産の岩塩の大抵は、品質が優れた純粋なものを選んでいますので、溶解しないでそのままミルなどで粉砕して使うことが出来ます

   最近朝焼け、紅鮭、紅いバラなどの名前を付けたピンク色の塩製品を良く見かけます。このピンク色は鉄分の酸化によるものですが、大抵はミネラルとして役立つものではありません
  しかし岩塩が出来るまでには何万年以上もかかりますので、ダイオキシンなどの環境汚染物質による塩の汚染の心配はまずありません。なぜならば岩塩が形成されたときにはこれらの化学物質などはまだ地球上に存在しなかったからです。でも発展途上国では採掘中、採掘後の運搬途上、粉砕時に
活物質や環境汚染物質 などに汚染される場合がありますので要注意です 


5湖塩

 アメリカのユタ州にあるグレート・ソルト・レイク、西アジアのヨルダンとイスラエルの国境にある死海、ボリビアのアンデス山中にあるウユニ湖、オーストラリアのデボラ湖などは塩分濃度が高い塩湖です
  グレート・ソルト・レイクなどの湖水や湖の近くの地下水は塩分濃度が高いため、真空蒸発缶などを利用して製塩を行っています
。しかし死海はナトリウム分が少ないため食塩には向かないので、主にバスソルトなどとして販売さています。でも近くの井戸水は塩分濃度が高いために、それを原料として製塩をしています

  またウユニ湖は雨季には湖が塩水で覆われ、逆に乾季には湖が干しあがって塩の結晶でおおわれます。それを切り出し日本へ輸出したり、現地の家畜用の塩として利用したりするのです

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