第二章 塩の作り方を知っていますか 242

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 でも塩には品質規格がないために、どのような品質の塩を作ろうと、何も法律上問題がありません。健康に害があるような、品質に問題があるような塩が雑誌、新聞、TVなどで自然海塩とかスローフードなどと紹介されれば「安全・安心である」と勘違いした上に、「他の塩と違う」「ミネラルが豊富である」と飛びついて買い求める人もいるようです

  しかし多くの人は塩の安全性や品質については、これといった確証を持っているのでなく、漠然としたものしか持っていません
  大抵の食品には成分規格、製造基準、加工基準、保存基準などが決められており、これに合格しなければ販売禁止が当たり前のことです。また一定の品質を保証する
JAS規格がある食品もあります
  塩においては業務用塩には
()日本塩工業会の自主規格である「食用塩の安全衛生ガイドライン」(2-10)があり、このガイドラインを遵守した塩製品が業務用として出回っています。多くの食品会社は安全・安心のために、このガイドラインに則った塩を使用しています。しかし残念ながら家庭用の塩には規格がまったくありません


 この節では塩の規格に大きく影響を及ぼす、ミネラルについて考えてみましょう
  ミネラルは私達の生命や健康維持などに大きな影響を与えています。酵素と結びついて食物の消化、吸収、エネルギーの生産などの代謝を手助けする重要な物質でもあります。ミネラルは
相互にバランスを取りながら、またたん白質やビタミンなどの栄養素とも密接な関係もあり、単独でなく大変複雑に絡み合っています

 

 「ミネラルとは何か」をいろいろな書物を調べて見ますと、身体を構成する、水素(H)酸素(O)、炭素()、窒素(N)を除いた元素をミネラルと呼んでいるようです。無機質と呼ばれることも少なくありませんが、栄養学でのミネラルは栄養として意味があります
  多くのミネラルは身体にとって必要な、すなわち栄養として摂取できる有益なミネラルです。しかし中には人体にとって全く益にならない、害しか及ぼさないものもあります。例えば
水銀(Hg)などが挙げられます。水銀(Hg)などは身体にとって益にはなりませんので、有害金属と呼ぶのがふさわしいかもしれません。大抵の有害金属は身体に入っても決して無害になることはなく、排出されにくく、身体に蓄積することが多いと言われています


    塩の中に含まれているミネラルを本書では主要ミネラル、微量ミネラルそして有害金属などに分けました
  主要ミネラルの摂取単位は
mgで、ナトリウム(Na)、塩素(Cl)、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、カリウム(K)、リン()、硫黄()があります
  そして微量ミネラルには鉄
(Fe)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、銅(Cu)、セレン(Se)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、コバルト(Co)、ヨウ素()などで摂取単位mgやμgです
  イタイイタイ病の原因になったカドミウム
(Cd)は毒物の印象が大変強いのですが、体内にほんの微量必要だと言われています

  主要ミネラルや微量ミネラルなどはあらゆる食品に含まれており、朝・昼・晩の食事を規則正しく取っていれば、間違いなく摂取できるミネラルなのです。これらの微量ミネラルの中には不足による欠乏症より、過剰症のほうが心配されるものもあります

主要ミネラルや微量ミネラルはmg(ミリグラム・1000分の一グラム)μg(マイクログラム・100万分の一グラム)などの単位を使う

食品栄養基準のミネラル・・厚生労働省によってナトリウムマグネシウムカリウムカルシウムリン亜鉛クロムセレンマンガンヨウ素12成分が定められている

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