第五章 塩も過ぎれば毒になる 551

3金魚
 
私の息子たちが子供のころ、近所の神社の祭りの露店で金魚掬いをよくしたものでした。そのときに獲ってきた金魚をポリバケツに移してやると、初めはスイスイ泳いでいたものです
  二日目になると、動きも鈍くなり、口などをパクパクさせています。そのまま放置しますと金魚は間違いなく死んでしまいます
  そこでポリバケツの水に
食塩を少し溶かしてやりますと、金魚はたちまち元気になります
  金魚の入ったポリバケツの中は時間が経つと酸欠状態になります。食塩を入れることにより、分子の状態であった水が細かくすなわち酸素を放出するために、金魚が元気になるわけです。
この現象をクラスター効果と呼びます 


  元気になった見映えの良い金魚や出目金などは室内の水槽に、小さなフナのような駄金は裏にある大きな瓶に放流してやります。駄金はフナに近いせいかどんどん大きくなり、まるで赤色のフナのように育ちます
  数年前までは私の家の瓶には、赤い大きなフナが何匹かいましたが、ある日忽然と消えてしまったのです
  瓶の構造上、猫やイタチに襲われた可能性は無いと考えられます。消えた数日前に、カラスが瓶の近くの屋根の上や木の上で「カァ‐」、「カァ‐」と鳴いていましたので、きっとカラスに襲われたのでしょう


  カラスは小動物の死骸が道路上に転がっていると、必ず啄みに来ます
  カラスは高いところにいても、赤色については識別できるそうで、我が家の金魚もどきもカラスに狙われたに違いありません

 

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第五節 ニガリは薬 

 巷においてニガリが大ブームになったことが数年前にありました
  「痩せる効果がある」「アトピーに効果がある」「花粉症予防になる」「生活習慣病予防になる」「ガンや高血圧症を治す力がある」、はたまた「ハゲになりにくい」「痔にもならない」とかまで言われて、万能薬の様にちやほやされたものでした
  スーパーにおいては朝、棚に大量に並べても、夕方には売り切れてしまう状態がしばらくの間続きました。この特需でニガリ業者や製塩業者はホクホク顔だったそうです


 ニガリは大きく分けるとイオン交換膜の製塩時に出来る「膜ニガリ」、塩田で出来る「塩田ニガリ」また離島などの「いわゆる自然塩」製造時に出来る「釜煎りニガリ」などがあります
  日本のいわゆる自然塩メーカーは塩に大量に残すためにあまりニガリが採れません
  でもこの商売チャンスを逃がしたくないために、海水を煮詰めただけの塩水やニガリとは認められない濃度の薄いものまでも、ニガリ水やニガリとして販売していた業者も多くありました
  また再製天日塩メーカーは塩を加工するだけですからニガリは出来ません
  メキシコ産、中国産、中にはインドネシア産やベトナム産のニガリまで急きょ輸入して、販売したメーカーも多かったようです


  ニガリがブームになる前に、ニガリを多く含んだ自然塩を毎日摂取するだけで生活習慣病やガンになりにくいと、テレビの放送や雑誌などの記事でよくみかけたものでした

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