第五章 塩も過ぎれば毒になる 561

第六節・塩、砂糖、白米の精製は危険か
   自然塩擁護の学者や医学者たちは御本では、塩だけでなく砂糖や白米の精製批判もよくされています
  その影響なのでしょうか、消費者団体や市民グループも「米や砂糖や塩の精製はよくない」と、これらの三白批判を繰り返しています

  精製批判の中には、
100年前のフランスのノーベル賞を受賞された医学者の言葉「過度の精製は精神障害を起こす」を引用して、批判を展開されている方もお見えになります
  医学博士平島裕正氏は「日本人の健康と塩」
(三晃書房)で「精製によってミネラルを欠いた米や砂糖や塩などは、精神にもまた健康にも大きく影響する」と述べられているのです
  しかしこれらの批判の共通点は化学的なデーターや、統計的なデーター、歴史的な事実などが一切ない批判です
  中には「今は影響が見られないが・・・必ず影響が見られるだろう」などの推測による
精製批判も多くあります

三白・・スーパーなどで売られている白い製品すなわち、砂糖、卵、牛乳、豆腐、ティッシュペーパー、洗剤などを白物と呼び、特に卵、牛乳、豆腐などを安売りの三白とも言います。本来の讃岐三白とは違う

米の精製批判を考えてみましょう

三代将軍徳川家光は大名を統制するために、武家諸法度を作りました
  この中に大名を一年おきに領地と江戸を交代に住まわせる参勤交代制度があります。大名は家臣達と共に江戸と領地の二重生活を強いられ、おまけに家来を多数連れての江戸から領地までの往復で費用が嵩むために、諸藩の財政を圧迫しました
  すなわち大名の財力を削り落として、幕府に反抗出来ないように作った制度の一つが参勤交代なのです


  この参勤交代で地方武士が江戸に在住すると、脚気になる者が続出したのです
  領地に戻ると不思議にもこの脚気は自然に治癒しました。この理由は当時江戸では、精米技術が発達していたので白米が流通しており、武士たちは好んでこの美味しい白米を食べていました
でも領地では白米が流通していませんでしたので、玄米しか食べられませんでした


*図をクリックすると拡大します
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   白米はビタミンB1が玄米より少ないのと、現代と違って ビタミンB1を多く含んだインスタントラーメン、豚肉、豚肉の加工品類などがありませんでした
  玄米がビタミン
B1 を摂るための重要な食品だったわけです
  不足による脚気を、当時江戸患いとか江戸やまいと呼んでいたようです
  脚気に罹ると末梢神経が冒され、知覚麻痺や急性の心臓障害を起こし心不全で亡くなる人もいたようです。亡くなる人もいたわけですから当時の医療水準から考えれば、当然脚気を患いノイローゼになって発狂した人もいたと推測できます
  だから「食物の過度の精製は精神障害を及ぼす」はそのとおりだったかもしれません


 消費者団体などは、玄米は白米より栄養的に優れていると言います
  この玄米の栄養について前述の高橋氏は「食べ物には吸収率があり、玄米は白米より栄養的には優れているが、実際の栄養吸収率からみると白米は平均
98%、玄米は90%の吸収率である。例えばカルシウムを見てみると、玄米は白米の2倍弱含んでいるが、体内蓄積量は、玄米は白米の30%。マグネシウムも鉄分も白米と玄米を同量食べて比較すると、白米の方多く身体に吸収される」と著書に書かれています
  この理由は御本に書かれていませんが、きっと玄米などの穀物の種子の内側にはリン酸化合物のフィチン酸が多く含まれているからでしょう
  このフィチン酸がカルシウムやマグネシウムや鉄分と強く結合
(キレート作用)して、その吸収を邪魔するのです

 

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