第一章 食塩、汝の名前は化学塩 112

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   大手食品業者と雖も、信頼に値しない事が分かった事件でもありました

   また私達はブランド品には大変弱いようです。女性などはブランドのバックや洋服などを何点か持っているのは当たり前のことです
  食べ物でも同じことで、大抵の家庭では加工食品の味噌、醤油などは決まった
ブランドしか買いません。お土産でも伊勢へ行けば「赤福」など、北海道へ行けば「北の恋人」たちなど、デパートへ行って高級総菜を買うなら「船場吉兆」などを、お土産として買うことを決めていた人も多かったと思います。これらは中小企業の食品ですが、美味しくて安全・安心て食べることが出来ると思い、友達や家族のために買い求めたものでした
  しかし実際は安全でも安心でもなく、あらかじめ賞味期限や消費期限を長くしたり、返品や売れ残った製品を詰め替えたりして、新しい期限表示を打ち直して出荷していたものもあります。そして
、鶏のブランドである飛騨牛比内などにも産地偽装がありました


  では安全・安心」を金看板に挙げる生協ブランドの食品はどうでしょうか。北海道のミートーホープ社の偽装牛肉コロッケ の販売、中国産の毒入り餃子の販売、また子会社の豆腐の消費期限の改ざんなどもあり、どうやら生協と雖も安全・安心とは言えないようです

   *2㈶塩事業センターは全国の男女に『食の安全意識に関する調査』(1-1)を実地したことがあります。この調査では『「食べて(飲んで)安全だ」と思われるものに*3自然塩を挙げた人が多くいました。逆の「食べて(飲んで)危険だ」の調査においては自然塩を挙げた人はほとんどいませんでした。多くの人は、自然塩は安心して摂取することができると考えていたようです
  しかし現実は塩も他の食品と同じで、
安全性の問題、衛生上の問題、虚偽表示、品質などのいろいろな問題を抱えており、安全性の問題は品質の問題とも大きく関わっています

*2㈶塩事業センター・・・専売公社、JTへと専売時代に行われた塩事業を受け継ぎ、低廉で安全性に優れた家庭塩(食塩、精製塩、新家庭塩、クッキングソルトな)を全国に安定的に供給、緊急時に備えた備蓄も行っている

*3自然塩・・「天然塩「とか「自然海塩」とも呼ばれており、このホ-ムペ-ジではイオン交換膜塩や専売塩以外の塩を呼んでいる 

 

 

 塩は生物が生きていくために、また今も昔も人が生活するための必需品ですが、海岸近くならどこで塩が生産出来るものではありませんでした。そのため希少価値があるので、江戸時代には塩を生産する瀬戸内海や加賀や仙台など諸藩は、塩*4専売制を布いており、その収益は藩財政などに大きく寄与していました
  そして明治政府は明治38年にタバコ と同様に にも専売制を布きましたが、これは日露戦争の戦費調達のための専売でした。日露戦後は国内製塩事業の確保と、安価な塩の全国的な安定流通を目的とした、利益を追求しない専売に変わりました。この塩専売制のお陰で私達は約90
年の間、安価で安全な塩をどこに住んでいても手に入れることが出来たのです

塩の専売制が堅牢の昭和50年代、60年代頃は*5専売塩が、家庭用にも業務用にも独占状態が続いていました。国が販売していた塩ですので、他の食品とは違って専売塩を製造しているメーカーへの目も十分に行届いていましたし、一部認められていた「自然塩」を含めて安全性、衛生上、品質など、もちろん虚偽表示問題もほとんど発生しませんでした
  当時は専売制の趣旨が津々浦々に知れわたり、専売塩は御上のすなわち国の塩として、私達の祖父母や両親に、愛され、重宝がられ、安心して使われていたのです

*4専売・・・国(昔は幕府や諸藩)が、塩、タバコ、鉄、アルコールなどの生産または販売などを独占して、収益をあげて財政収入に寄与すること 

*5専売塩・・専売制の下で、専売公社やJTなどが販売していた塩で、家庭用では食塩、精製塩、クッキングソルトなど、業務用では並塩  

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